購入・売却
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「越境とは?」隣地との境界線を越えること

168用語解説

越境とは、建物の一部や設備などが隣地との境界線を越えてはみ出している状態を指します。

越境とは

越境とは、不動産において、自分の土地に建てられた建物の一部や、塀、植栽、配管といった付属設備が、隣接する土地との境界線を越えてはみ出している状態を指します。意図せず発生することが多く、時にはトラブルの原因となることがあります。

なぜ重要なのか

越境は、土地の所有権や利用権に関わる重要な問題であり、将来的な不動産の売買や建て替えの際に大きな影響を及ぼす可能性があります。越境が放置されると、隣地所有者との間で紛争に発展したり、売却時に買い手が見つかりにくくなったり、価格交渉で不利になったりするリスクがあります。特に、建築基準法や民法上の問題に発展することもあり、早期の解決が求められます。

具体的な場面

越境は、様々な形で発生します。例えば、以下のようなケースが挙げられます。

* 建物の越境: 建物の一部(庇、バルコニー基礎など)が隣地にはみ出している。 * 塀やフェンスの越境: 境界線上に設置された塀が、実際には隣地側に食い込んでいる。 * 植栽の越境: 庭木や生垣が成長し、枝葉が隣地に入り込んでいる、または根が隣地に侵入している。 * 設備配管の越境: 地中に埋設された給排水管やガス管などが、隣地を通っている。 * 空中の越境: 電線や電話線などが隣地の上空を横切っている。

これらの越境は、新築時の測量ミスや、長年の間に自然に発生した植栽の成長、あるいは隣地との合意がないまま設置された設備などが原因で起こることがあります。

覚えておくポイント

* 現況測量図で確認する: 不動産を購入する際や、売却を検討する際には、必ず現況測量図を確認し、越境の有無をチェックしましょう。現況測量図には、建物の位置や境界線が明記されています。 * 越境の解消は原則として所有者の義務: 越境している側は、原則としてそれを解消する義務があります。隣地所有者との話し合いにより、撤去や移設、あるいは越境を容認する覚書(覚書は土地に付随しないため、所有者が変わると効力がなくなる場合がある)や地役権設定(土地に付随するため所有者が変わっても効力がある)などの対応を検討する必要があります。 * 時効取得の可能性も: 長期間にわたり越境が黙認されてきた場合、一定の条件下で越境している部分の所有権が時効取得によって認められる可能性もゼロではありませんが、これは非常に稀なケースであり、専門家への相談が不可欠です。 * 売買契約時の重要事項説明: 不動産の売買時には、越境の有無は重要事項説明の対象となります。売主は買主に対し、越境の状況を正確に伝えなければなりません。これを怠ると、契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)を問われる可能性があります。 * 専門家への相談: 越境の問題は、法律や測量の専門知識が必要となる複雑なケースが多いです。不動産会社、土地家屋調査士、弁護士などの専門家に相談し、適切な対応策を検討することが重要です。