一次エネルギー消費量とは?建物の省エネ性能を示す指標
一次エネルギー消費量とは、建築物で消費されるエネルギーを熱量に換算した合計値であり、建物の省エネ性能を示す指標です。
一次エネルギー消費量とは
一次エネルギー消費量とは、建物で消費されるすべてのエネルギーを熱量に換算して合計した値です。電気、ガス、石油などの二次エネルギーを、それらを生成するために必要な一次エネルギー(化石燃料、水力、太陽光など)の量に換算して算出します。この指標は、建物の省エネ性能を客観的に評価するために用いられます。
なぜ今、話題なの?
一次エネルギー消費量が注目される背景には、地球温暖化対策とエネルギーの安定供給への意識の高まりがあります。建築物のエネルギー消費量は、日本全体のエネルギー消費量の約3割を占めています。このため、建築物の省エネ化は、温室効果ガス排出量の削減目標達成や、エネルギー自給率の向上に不可欠です。
2016年4月からは、建築物省エネ法(建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律)が施行され、一定規模以上の非住宅建築物には省エネ基準への適合が義務付けられました。また、住宅についても省エネ性能の向上を促す政策が進められています。これにより、建物の設計・建設段階から一次エネルギー消費量を考慮することが一般的になっています。
どこで使われている?
一次エネルギー消費量は、主に以下の場面で活用されています。
* 建築物省エネ法の適合性評価: 建築物省エネ法に基づき、新築される一定規模以上の建築物や大規模な増改築を行う建築物が省エネ基準に適合しているかを判断する際に用いられます。 * 住宅性能表示制度: 住宅の省エネ性能を示す項目の一つとして、一次エネルギー消費量が評価されます。これにより、購入者や賃貸希望者は建物の省エネ性能を比較検討できます。 * ZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の認定: ZEHとは、年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロ以下となる住宅を指します。ZEHの認定基準として、一次エネルギー消費量の削減率が定められています。 * BELS(ベルス:建築物省エネルギー性能表示制度): 建築物の省エネ性能を第三者が評価・表示する制度です。一次エネルギー消費量に基づいて星の数でランク付けされます。
覚えておくポイント
1. 省エネ性能の客観的指標: 電気やガスなど、異なる種類のエネルギーを共通の単位(熱量)に換算することで、建物の総合的な省エネ性能を客観的に比較・評価できます。 2. 基準値からの削減率: 建築物省エネ法では、標準的な建物と比較して一次エネルギー消費量をどの程度削減できるかが評価のポイントとなります。基準値からの削減率が高いほど、省エネ性能が高いと判断されます。 3. 設備機器の効率も影響: 一次エネルギー消費量は、断熱性能だけでなく、給湯器、換気設備、照明設備、冷暖房設備などの設備機器のエネルギー消費効率によっても大きく変動します。 4. ZEH達成の必須条件: ZEHの達成には、断熱性能の向上と高効率な設備導入による一次エネルギー消費量の削減が必須です。さらに、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入により、消費量をゼロ以下にすることが求められます。 5. 光熱費削減に直結: 一次エネルギー消費量が少ない建物は、日々の光熱費の削減に繋がります。これは、不動産の経済的価値を高める要素の一つです。
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