建築・リフォーム
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用途変更とは?建物の使用目的を変更する手続き

65用語解説

用途変更とは、建築物の使用目的を建築基準法上の異なる用途に変えることです。特定の規模以上の変更には確認申請が必要です。

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用途変更とは

用途変更とは、建築物の使用目的を建築基準法上の異なる用途に変えることを指します。例えば、事務所として使われていた建物を飲食店に、または戸建て住宅を店舗に改修する際に発生する手続きです。建築基準法では、建物の用途によって構造や設備、避難経路などに関する規制が異なるため、使用目的を変更する際には、新たな用途に適合するように建築基準法に基づく審査を受ける必要があります。

具体的には、建築基準法第87条により、特定の規模(一般的には200平方メートル超)の建築物で、政令で定める類似の用途相互間での変更を除く用途変更を行う場合、建築確認申請と同様の確認申請手続きが必要です。この確認申請は、建築主事または指定確認検査機関に対して行われます。

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なぜ今、話題なの?

近年、用途変更が注目される背景には、社会情勢の変化と不動産活用の多様化があります。

* 空き家・空きビル問題への対応: 少子高齢化や産業構造の変化により、住宅やオフィス、店舗などの空き物件が増加しています。これらの既存ストックを有効活用するため、新たな用途への転換が求められています。 * 不動産投資の多様化: 投資家が収益性を高めるため、既存の建物をリノベーションして異なる用途(例:オフィスからホテル、倉庫からシェアオフィスなど)に転換するケースが増加しています。 * 地域活性化: 地方創生や都市再生の観点から、使われなくなった公共施設や商業施設を、地域住民のニーズに合わせた新たな施設(例:図書館から交流施設、工場跡地から商業施設)へ転換する動きが活発です。 * 法改正による緩和: 建築基準法の一部改正により、一定の条件を満たす小規模な用途変更(例:延べ面積200平方メートル以下の建築物)については、確認申請が不要となるケースがあるなど、手続きが緩和される傾向にあります。これにより、既存建物の活用が促進されています。

どこで使われている?

用途変更は、不動産の様々な場面で活用されています。

* 商業施設への転換: 住宅や事務所として使われていた建物を、カフェ、レストラン、アパレルショップなどの店舗へ変更する。 * 宿泊施設への転換: オフィスビルやマンションの一室を、ホテルや民泊施設へ変更する。特にインバウンド需要の高まりにより、この動きが加速しています。 * 医療・福祉施設への転換: 空き家や空きビルを、病院、診療所、介護施設、保育所などへ変更する。高齢化社会の進展に伴い、需要が増加しています。 * 教育・文化施設への転換: 工場跡地や倉庫を、学校、学習塾、ギャラリー、劇場などへ変更する。 * シェアオフィス・コワーキングスペースへの転換: 空きフロアとなったオフィスビルを、多様な働き方に対応するシェアオフィスやコワーキングスペースへ変更する。

これらの事例では、既存の建物を解体することなく、内部を改修することで新たな価値を生み出しています。

覚えておくポイント

用途変更を検討する際に覚えておくべきポイントは以下の通りです。

1. 確認申請の要否: 延べ面積が200平方メートルを超える建築物の用途変更は、原則として建築確認申請が必要です。ただし、類似の用途相互間での変更など、一部例外があります。200平方メートル以下の場合は確認申請が不要ですが、建築基準法やその他の法令への適合は必要です。 2. 既存不適格建築物への対応: 既存の建築物が、現在の建築基準法に適合していない「既存不適格建築物」である場合、用途変更を行う際に現行法規への適合が求められることがあります。これにより、大規模な改修工事が必要となる可能性があります。 3. 関連法規の確認: 建築基準法だけでなく、消防法、都市計画法、バリアフリー法、各自治体の条例など、様々な関連法規の規制を受けることがあります。特に、不特定多数の人が利用する施設(飲食店、店舗など)への変更は、避難経路や防火区画に関する厳しい規制が適用されます。 4. 専門家への相談: 用途変更は専門的な知識を要する複雑な手続きです。建築士や行政書士、不動産コンサルタントなど、専門家へ事前に相談し、法的な適合性や費用、期間について確認することが重要です。 5. 費用と期間: 用途変更には、設計費用、工事費用、確認申請手数料、その他諸費用が発生します。また、確認申請の審査期間や工事期間も考慮に入れる必要があります。計画段階でこれらの費用と期間を正確に見積もることが、プロジェクト成功の鍵となります。

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