購入・売却
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「残置物とは?」トラブルの元となる不要品

140用語解説

残置物とは、不動産の売買や賃貸借契約終了時に、前の所有者や居住者が物件内に残していった物のことです。

残置物とは

残置物とは、不動産の売買や賃貸借契約が終了した際に、前の所有者や居住者が物件内に残していった動産全般を指します。家具、家電、生活用品、ゴミなどがこれに該当し、法律上の所有権が放棄されていない限り、原則として前の所有者に所有権があります。

なぜ重要なのか

残置物は、不動産取引においてしばしばトラブルの原因となります。売買契約では、引き渡し時に残置物があると、買主がその撤去費用や手間を負担することになりかねません。賃貸借契約では、退去時に残置物があると、貸主が原状回復義務の範囲外で撤去費用を請求される可能性や、新たな入居者への引き渡しが遅れる原因となります。所有権の問題や、撤去費用、処分方法などを巡って紛争に発展することもあるため、残置物の有無や取り扱いについては、契約時に明確にしておくことが非常に重要です。

具体的な場面

不動産売買の場合

中古住宅を購入する際、売主が引っ越し後に大型のタンスやエアコン、物置などを残していくケースがあります。買主はこれらの撤去費用を負担することになるため、事前に売主との間で、残置物の有無、撤去の責任、費用負担について書面で取り決めておく必要があります。特に、エアコンや給湯器など、設備の一部と見なされがちな物でも、売買契約書に明記がなければ残置物と扱われることがあります。

不動産賃貸の場合

賃貸物件を退去する際、借主が家具や家電、自転車などを室内に残したまま立ち去ることがあります。貸主は、これらの残置物を勝手に処分することはできず、所有権が放棄されていない限り、借主に撤去を求める必要があります。連絡が取れない場合や、撤去に応じない場合は、法的手続きを経て処分することになり、時間と費用がかかります。また、次の入居者が決まっている場合、引き渡しが遅れる原因にもなります。

競売物件の場合

競売物件には、前の所有者や占有者が残していった残置物が多々あるのが一般的です。落札者は、これらの残置物を自己の責任と費用で処分しなければなりません。中には、大量のゴミや産業廃棄物に近いものが残されていることもあり、多額の撤去費用がかかるケースもあります。競売物件の入札前には、必ず現地調査を行い、残置物の状況を確認することが不可欠です。

覚えておくポイント

1. 契約書で明確に定める: 売買契約書賃貸借契約書に、残置物の有無、撤去の責任、費用負担について具体的に記載しましょう。特に、残したい物や撤去してほしい物は個別に明記することが望ましいです。 2. 引き渡し前の確認を徹底する: 物件の引き渡し前に、必ず最終的な立ち会いを行い、残置物が残されていないか、契約通りの状態になっているかを確認しましょう。写真や動画で記録を残すことも有効です。 3. 売主・貸主は責任を持って撤去する: 売主や貸主は、引き渡しまでに自身の所有物をすべて撤去する義務があります。不要な物は事前に処分し、物件を空にして引き渡すのが原則です。 4. 買主・借主は安易な処分を避ける: もし残置物が残されていた場合でも、買主や借主が勝手に処分することは、所有権侵害にあたる可能性があります。まずは売主や貸主に連絡し、撤去を求めるか、処分に関する合意形成を図りましょう。 5. 専門家への相談も検討する: 残置物を巡るトラブルが複雑化した場合や、相手方との交渉が難しい場合は、弁護士や不動産会社などの専門家に相談することも有効な手段です。